腹腔鏡下胃形成術(LGP)

 

腹腔鏡下胃形成術(LGP)とは

LGPは胃の切除、埋め込み型デバイス、バイパスを必要としない新しい減量外科手術です。

当院では以前よりESG(内視鏡的スリーブ状胃形成術)胃カメラで胃を縫縮する手術を行っています。しかし、この手技は腹腔鏡でも行うことができ、以前から世界で行われています。ESGよりはやや安価で行うことができます。

最近、薬物療法での減量が流行っていますが、多くの方が食事療法を継続することができずリバウンドしています。薬物治療の場合、食べようと思えば食べることができますし、薬物の効果が不十分、減退してきた時に食事コントロールができないとリバウンドは必須です。継続的な体重減少、維持には胃の容量の抑制は長期的に効果的です。

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腹腔鏡下胃形成術(LGP)とは

当院では数ミリのポート3~4か所で1時間弱で手術を行います。胃を内側に折り込み、再度縫合するように2層で縫合します。胃の容量をESGと同じく70~80%減少します。腹腔鏡下スリーブ状胃切除と違い、胃を切除することがないため、糸を切れば元に戻るリバーシブルな手術です。手術時間も短く、胃を切除することがないため回復も早いです。

手術適応の方はESG同様BMI27以上の方です。
体重減少率は総体重の 15 ~ 20 パーセントが減少します。

合併症率は腹腔鏡下スリーブ状胃切除に比べて圧倒的に低く、再手術も少ないです。合併症としては、胸やけ、胃腸重積、胃潰瘍などが報告されています。

腹腔鏡下胃形成術(LGP)とは

腹腔鏡下胃形成術のメリットとデメリット

メリット

  • ESGに比べて値段が安い
  • 腹腔鏡下スリーブ状胃切除よりも合併症が少ない
  • 胃を切除することがないので、糸を切ったら元に戻すことができる

デメリット

  • お腹を切らないといけない → ESG(内視鏡的スリーブ状胃形成術)は胃カメラのみ
  • 長期成績について良好とのデータもあるが、腹腔鏡下スリーブ状胃切除の方が良いというデータもある

治療費用

  費用
腹腔鏡下胃形成術 950,000 ~ 1,100,000円

よくある質問

どのような流れで手術できますか?

まずは外来で手術の説明や食事療法のお話しさせて頂き、術前検査の日程を立てます。その後に手術の日程を立てます。術後は約1週間以内に来院していただきます。

食事療法は必要ですか?

食事療法は必須です。基本的なプロトコルはありますが、個々の方に応じて調整することも可能ですので外来でお問い合わせください。

糸は切れることはないんですか?

糸が簡単に切れることはありません。ただ毎日の食生活が非常に大切です。短時間に多くの物を食べると胃にストレスがかかり、糸が緩んだり、切れるリスクが上がります。

参考文献

  1. Five-Year Outcomes: Laparoscopic Greater Curvature Plication for Treatment of Morbid Obesity.
  2. Doležalova-Kormanova K, Buchwald JN, Skochova D, Pichlerova D, McGlennon TW, Fried M.Obes Surg. 2017 Nov;27(11):2818-2828. doi: 10.1007/s11695-017-2709-3.
  3. Randomized controlled trial comparing laparoscopic greater curvature plication versus laparoscopic sleeve gastrectomy.
  4. Grubnik VV, Ospanov OB, Namaeva KA, Medvedev OV, Kresyun MS.Surg Endosc. 2016 Jun;30(6):2186-91. doi: 10.1007/s00464-015-4373-9. Epub 2015 Nov 5.

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